鹿島槍ヶ岳・五竜岳
■6月24日(金) 八王子駅-信濃大町駅-爺ヶ岳登山口-登山道(石畳付近にてビバーク) ■6月25日(土) 石畳-種池山荘-爺ヶ岳-冷池山荘-布引岳-鹿島槍ヶ岳-キレット小屋(テント泊) ■6月26日(日) キレット小屋-北尾根ノ頭-五竜岳-アルプス平駅-遠見駅-十郎の湯-飯森駅-松本駅-塩尻駅-八王子駅
午前中に仕事を切り上げ、午後半休を使って信濃大町駅までやってきた。日がある内に少しでも種池山荘がある稜線に近付きたいため、駅前で写真を1枚撮って急いでタクシーに乗り込んだ。
タクシーの運転手と山話で盛り上がり、20分程であっという間に爺ヶ岳登山口に到着。運賃は5,500円だった。それにしても単独行のタクシー利用は金がかかる。2人なら半額、3人なら当たり前だが1/3の金額となって経費削減出来るのだが・・・。今は月2回の登山なのでリッチに金は使えるが、これから始まる夏山シーズンでは雨が降らない限り毎週山に行く事になると思うので贅沢は出来ない。登山って「意外と金がかかる遊びなんだな〜」と再認識して先に進む。
とにかく今年の残雪量は半端ではないらしい。この警告メッセージを見て、このまま行くか引き返すかは個人の判断である。今回はピッケルこそ持ってきていないが代わりにストックを持ってきているし、アイゼンも12本爪と軽アイゼンの両方を持ってきており、何よりも今回の山行よりも厳しい冬山を経験してきているので何の不安も無く迷わず先に進む。
ヘッドライトで足元を照らしながら2時間程登ったところで、疲れて眠くなったので、「石畳」付近でビバークする事にした。今日は夜遅くなろうとも種池山荘がある稜線まで到達してテント泊する予定だったが、僕の予定はあって無いようなものなのでどうでもよくなってしまった。植物に影響の無い石畳の上にグランドシートを引き、テントをシュラフカバー代わりにして顔だけ外に出した状態でシュラフに入り、満天の星空を見ながらそのまま眠りについた。それにしても今思うとよく蚊に刺されなかったな〜。
昨日は稜線まで到達出来なかったので、遅れを取り戻そうと3時起床の3時半出発を計画するが、荷物を詰める際にシュラフが行方不明となっている事に気付く。ヘッドライトで登山道を照らして探してみるが、いくら探しても見つからない。恐らく荷物を詰める際に崖下に転落してしまったものと思われるが、シュラフを救出に行くにもヘッドライトの明かりでは探し切れないので、結局夜が明けるのを待ち、シュラフを救出して出発する頃には4時20分となってしまった。 爺ヶ岳登山口の警告メッセージにも書かれていた「雪の斜面のカット作業」を行った箇所を通過。カットして頂いたおかげで普通に歩く事が出来た。だけどもしもここでコケて尚且つピッケルを斜面に打ち込めない場合は、奈落の底に真っ逆さまなので、良くて重症悪くて死亡だろう。
去年来た時にはこの辺一帯がお花畑だったと思ったのだが、今年はやはり雪が多いらしく、まだまだ一面雪に覆われていた。
種池山荘に到着すると、外に出て景色を眺めていた小屋の女性従業員に「早いですね〜」と声をかけてもらった。小屋に到着=稜線上に到達であり、これからの山頂までの道程は左右に大展望が広がる最高の稜線歩きを楽しめ、早く左手に広がる剱岳・立山の山並みを眺めたいので、休憩せずにそのまま爺ヶ岳に向かう。
種池山荘から爺ヶ岳を目指すと進行方向左手にドーンと剱岳の展望が広がっていた。剱岳も去年登ったがガスガスで山頂からの展望を望めなかったので、いつかリベンジが必要な山である。今度は早月尾根から山頂を目指すプランを考えているが、どうやら今年は行けそうにないので来年の実行になるだろう。
左右に展望が広がる気持ちの良い稜線歩きを続けていると、爺ヶ岳南峰に到達し、山頂からは立山連峰・後立山連峰の大展望を望め最高の気分だ。
パノラマ写真を見る
爺ヶ岳からは遥か遠くに槍ヶ岳も望む事が出来た。この時期はどうしても空気中の水分量が多いため、視界はクリアではなく、遥か先の山々は霞んで見えてしまうが致し方ない。
続いて爺ヶ岳の中央峰に到達。ここからは鹿島槍ヶ岳がグッと近づいて見え、形の良い双耳峰の鹿島槍ヶ岳の展望に見入ってしまった。
爺ヶ岳北峰直下から見る鹿島槍ヶ岳は圧巻だった。
冷池山荘に到着し、コーラを買って朝食を食べる。山荘に泊まった方々は既に鹿島槍ヶ岳に向かっていると思われ、山荘内は従業員以外誰もおらず、シーンとしていた。
朝食を食べ終え、鹿島槍ヶ岳に向かうと、残雪残る稜線歩きが始まる。日差しはとても強く、尚且つ雪面の照り返しが物凄くて肌がビリビリだ。
鹿島槍ヶ岳一歩手前のピークの布引岳に到着。ここからもやはり立山連峰の展望が素晴らしい。ここで2人の単独行者に出会うが、話を聞くと何だか思いは一緒のようで少し嬉しくなってしまった。
【09:45 お花畑と剱岳と立山】
稜線上の登山道脇にはお花畑が広がっており、花と新緑と残雪残る山々とのコントラストが素晴らしい。
もろいガレ場に梯子に鎖場が連続する八峰キレットを通過する。多分キレット小屋手前の左の写真の箇所が八峰キレットで一番危険な箇所だろうなとは思うのだが、梯子・鎖場を何度か経験していて、三点支持確保が出来る方であれば問題なく歩けるだろう。逆にそれが出来ずにこのエリアに立ち入る事は危険なので、止めておいたほうがよいだろう。
上に同じ
キレットを通過して、怪我無く無事に無人のキレット小屋に到着。ここで先に行くか停滞するかで迷う。五竜岳手前の稜線上でビバークする事も考えたが、稜線上で天候が荒れた場合、風が強く逃げ場所も無く危険であろうから、この案は却下。後は五竜岳に向かうか、ここに停滞するかのどちらかなのだが、今から五竜岳に向かっても到着は夕方になってしまい、良いパノラマ写真も撮れないだろうから、結局まだ時間は早いが小屋前の通路に申し訳ないがテントを張らせてもらい、今夜はここで停滞する事とした。
去年はガスガスで何も見えなかったので、キレット小屋から剱岳が見えてビックリだ。
余りにも暇なので、五竜岳方面に散歩に行って上からキレット小屋を眺めてみたが、よくもまぁこんな場所に小屋を建てたなぁと思える程凄い立地条件だった。
夕方になると辺りは一面雲に覆われて夕立が降り始め、もう夏なんだなぁと感じてしまった。19時頃になると立山連峰に夕日が沈み、幻想的な景観に見とれてしまった。
3日目に続く