剱岳

■8月28日(土)
国分寺駅−信濃大町駅−扇沢−黒部ダム−黒部湖駅−黒部平駅−大観峰駅−室堂−剣御前小舎−
剣沢キャンプ場(テント泊)
■8月29日(日)
剣沢キャンプ場−剣山荘−一服剱−前剱−剱岳−前剱−一服剱−剣山荘−剣沢キャンプ場(テント泊)


夏季休暇の申請が無事通り、10連休もの休みを貰える事になったので、剱岳〜槍ヶ岳への長期縦走計画を実行する事とした。台風上陸の可能性があり、途中で停滞する可能性もあるが、予定は7泊8日で予備日が2日あるので問題無いだろう。それよりも問題なのが7泊8日分の食料が入って25kg超にもなったザックの重さであり、ヒーヒー言いながら立川駅に向かってムーンライト信州号に乗り込んだ。

1日目  
【07:00 扇沢】 室堂までのルートの詳細はこちら

ムーンライト信州号で早朝に信濃大町に到着し、駅前で扇沢行きのバスに乗る。扇沢に到着するが、周辺はガスと雨で視界が悪く、旅の幸先から最悪の天候でがっくりだ。

【07:55 黒部ダム】 パノラマ写真を見る

トロリーバスで後立山連峰の真下を通過して黒部ダムに到着。川端康成的に言うと、「国境の長いトンネルを抜けると、晴れであった。」である。地下から階段を上がって地上に出ると、太陽が強烈な日差しを浴びせていたので、本当にびっくりした。黒部ダムの記念写真を撮り、黒部湖のケーブルカー乗り場に向かう。

【08:28 黒部平】

ケーブルカーに乗り、黒部平に到着。次はロープウェーで大観峰まで移動するのだが、混雑している為にすぐに次のロープウェーにというわけにはいかない。予約番号が記載された紙を受け取り、時間まで黒部平で暇を潰す。ちなみに扇沢が雨で黒部ダムが晴れの理由は写真の通りだ。こちら富山県側は晴れでも長野県側は雨である。こんな事って本当にあるんだなぁ。アナウンスで僕の番号が呼ばれ、ロープウェーで大観峰に向かう。

【09:24 大観峰】 パノラマ写真を見る

大観峰で室堂行きのトロリーバスを待っている間、売店をウロウロしていると柱に吊るされた写真の天気予報に目が止まる。6つもの項目があるが、晴れの予報は2つしかなく、「・・・ならば雨になる」ばかりで何とも後ろ向きな天気予報だ。

【10:02 みくりが池】 パノラマ写真を見る

トロリーバスで室堂に到着して地上に出ると、登山者や観光客で物凄く混雑していた。人混みが嫌いな僕は辛抱たまらず、剣御前小舎を目指す。室堂の象徴でもあるみくりが池までは観光客で一杯であったが、これより先は登山者のみ立ち入る領域であるかのようにめっきりと観光客が居なくなり、気持ちよく剣御前小舎へ向かう事が出来た。

【11:34 室堂平を望む】 パノラマ写真を見る

剣御前小舎へ向かう登山道は、振り返り見ると室堂を一望出来るので歩いていて気持ちが良い。登山道からは室堂バスターミナルや地獄谷からの蒸気まで丸見えだ。

【12:48 剣御前小舎】 パノラマ写真を見る

剣御前小舎に到着し、サイダーを買って小屋前の岩場で休憩する。剣御前小舎からは今日テントを張る剣沢キャンプ場が見えているので急ぐ事は無いのだが、雲が出始めたので休憩も早々に先へ進む。

   
【14:33 剣沢キャンプ場】

人気の山域だろうから「キャンプ場はさぞ賑やかだろうな」と思っていたのだが、思ったよりテントの数は少なかった。管理所で幕営代を支払った後に水場の説明を受けるが、「水は煮沸して飲んで下さい」との事であった。これは個人差があるので何とも言えないが、管理人が煮沸しろと言うのだから煮沸して飲んだほうが良いだろう。ちなみに僕は面倒臭いので煮沸せずにそのまま飲んでいたが、特に腹は壊さなかった(自己責任でお願いします。)。

【17:19 キャンプ場より剱岳を望む】

便利が良い水場のすぐ横にテントを張り、付近にあった大岩に座って剱岳を見ながら夕食のパスタを茹でて食べる。水が豊富だと大好きな麺類が食べられるのでありがたい。17時になると青空は無くなり、辺りは雲に覆われて剱岳も顔を隠してしまった。明日は念願の剱岳登山であり、絶対に成功させたいので、明日の好天を期待して早めに就寝した。


2日目
【05:30 剣山荘】

翌朝起きると少しガスっていたが、天気予報は「曇り時々晴れ」と雨は降りそうな感じではないため、サブザックを背負って予定通り剱岳へ向かう。ハイマツに覆われたガレ場を過ぎると剣山荘に到着し、菓子パンとジュースを一本買って一服剱を目指す。

【05:50 一服剱】

剣山荘から先はいきなりの急坂で、一服剱に到着すると剣山荘が遥か下に見えた。

【06:31 前剱付近】

標高が上がったせいか、ガスと同等の高さになり、視界が妨げられる。

【07:02 高度感たっぷりのクサリ場】

前剱を少し進むと写真の通り、こんなに危険な場所が現れる。写真で見ると物凄く危険に見えるが、実際に通過してみると大した事は無かった。しかし、「もしも足を滑らせたら?足場が崩れたら?鎖が外れたら?」と思うとぞっとするので、少なくとも僕は人には気軽に剱岳登山は勧められない。登山は自己責任。自分の力量に見合った山を選択するのが一番である。と、偉そうに書いているが、僕は登山を始めてまだ1年半だったりするので、何とも説得感が無くて申し訳ない。

【07:04 剱岳が見えてきた】

ガスが取れたり再び湧いたりするので、山頂の展望を期待しながら先に進む。

【07:42 カニのタテバイ】

剱岳名物、カニのタテバイである。ここで注意しなければならないのは、自分自身よりも前(上)の登山者が落とす落石だ。実際に僕も前の登山者に石を落とされ、危うく頭に直撃を食らうところだった。という事で、この難所は前に慣れていない登山者がいれば、感覚を空けて登ったほうが身のためである。

【08:30 剱岳山頂 パノラマ写真を見る

念願の剱岳の山頂に到達だ!だけどガスガスで視界は全く無い!残念だが、これでもう一度この山に来る目的が見つかったので次回に期待しよう。山頂では三角点を探しウロウロしている男性がいた。剱岳の標高は明治40年に2,998m、昭和5年に3,003m、昭和43年に再び2,998mと改定され、3,000mにこだわりのある山である。僕は標高よりも展望を重要視しているので全くもって興味はないが、男性が余りにも必死になっているので僕も協力し、何とか探し当てる事が出来た。

【09:23 雷鳥の親子に出会う】

剱岳を下り、カニのヨコバイの手前辺りで雷鳥の親子に出会った。雷鳥は別に餌付けされているわけでもないのに人を怖がらず、人間とある程度の距離を取りながら平然と生活している何とも変わった鳥だ。子雷鳥は2匹おり、初々しさは残るが親雷鳥に近い大きさにまで育ち、もうそろそろ巣立ちも近いのだろうか?子雷鳥を追うと親雷鳥とはぐれてしまう可能性があるため、雷鳥に近づいてはいけないのだが、近づかなくても目の前に雷鳥がいるのでカメラのズーム機能だけで十分雷鳥の写真を撮る事が出来た。

【09:32 カニのヨコバイ】

塩釜山岳会の方々と仲良くなり、カニのヨコバイで記念撮影。カニのヨコバイでピースとは何とも余裕であると思うが、カニのタテバイと違い横に進むため、上からの落石の危険性も無いのでそんなに危険とは思えなかった。

【10:09 前剱】 パノラマ写真を見る

時折晴れ間も見えて来たので、ゆっくりと写真を撮りながら下る。前剱に到着すると、塩釜山岳会の方々が少し早い昼食を食べていたので、ご一緒する。昼食の菓子パンを食べようとすると、山岳会の女性の一人が「食欲無いから」と剣山荘の鮭弁当を丸ごと一個プレゼントしてくれた。そればかりでなく、僕がこれから槍ヶ岳まで目指す事を伝えると、「頑張って!」とミカンにクッキーにチョコレートなど沢山の食料を頂き、本当に本当に大感謝である。

【11:00 一服剱】 パノラマ写真を見る

天候が回復しているようで、だんだんと青空が見え始めた。だが、あと一下りで剣山荘なので、今更山頂に引き返すわけにもいかず、前剱の展望を後にして一服剱を下る。

【12:30 剣沢キャンプ場】 パノラマ写真を見る

塩釜山岳会の方々と一緒に一服剱を無事に下り終え、剣山荘に怪我も無く無事に到着。生ビールで登山の疲れを癒している山岳会の方々にお礼を言って、「がんばってね!」と励まされて我が家に戻ってきた。テントに荷物を放り込み、振り返ると剱岳は山頂付近の雲が取れ始め堅牢な山容を僕にまざまざと見せ付けていたのであった。

念願の剱岳登頂は願い叶ったものの、山頂からの展望を望んでいないので、この山には再びリベンジが必要である。今度は早月尾根経由で剱岳山頂を目指す事にしよう。さて、明日は立山三山から五色ヶ原への縦走だ。まだ見ぬ素晴らしい風景を追い求め、僕の長期縦走計画は続くのだ!

3,4日目へ(立山〜五色ヶ原)