日程

2005年5月3-5日

行程

1日目:
韮崎駅-みずがき山荘-富士見平小屋(テント泊)
2日目:
富士見平小屋-瑞牆山-富士見平小屋-大日小屋-大日岩-金峰山-朝日岳-大弛小屋(テント泊)
3日目:
大弛小屋-前国師岳-北奥千丈岳-国師岳-東梓-両門ノ頭-水師-甲武信岳-西沢渓谷-塩山駅

1日目の記録

北岳登頂を終え、次の日は仕事。そして中1日で今日に至るが、朝起きると北岳の疲労が取れていないので正直山に行こうか迷う。しかし天気予報を見ると3日連続晴れである。北岳でも3日連続晴れであり、自分は晴れ男なのかと錯覚してしまう。3日連続晴れなんて奇跡的な出来事なので、こんな日に山に行かない奴は本当の山好きじゃない!と思い、やっぱり当初の予定の奥秩父主脈縦走を決行する事にした。

11:33 深田久弥氏終焉の地、茅ヶ岳を望む

奥秩父縦走を決行する事にしたものの、決断が当日なので、出発も遅く、韮崎駅に到着したのは昼になってしまった。今日はとりあえず富士見平まで行き、残り2日間で百名山3山を登頂する事にした。韮崎駅のホームからは「百名山」の著者である故深田久弥氏の終焉の地である茅ヶ岳を望む事ができた。深田氏は「百名山」の発行により、亡くなってもなお多大な数の登山者に影響を与え、登山ブームを作り、日本経済の発展にまで協力しているのだから凄いものだ。

11:55 みずがき山荘行きバスに乗る

おにぎりが食べたかったのでコンビニを探すが、駅前には無く、仕方がないので、駅隣のパン屋でパンを買う。駅の入り口を出てすぐ右手には、みずがき山荘行きのバスが停まっていた。客引きをしている位なので迷う事はないだろう。

13:46 みずがき山荘前の登山口

運転手さんに観光案内をして頂いて、観光気分でみずがき山荘まで来る事ができた。みずがき山荘までの道は新緑と渓谷が綺麗で、釣りやバーベキューする人たちが沢山おり、レジャーするには良い所だ。みずがき山荘の目の前が登山口となっているので、迷わずに富士見平に向かう事ができた。

14:21 富士見平小屋の水場

天気の良い青空の下、気分良く富士見平小屋を目指すと、もうこの時間なので、下山者がどんどんやって来て「今から登るの?」と質問攻めにあう。確かに僕もこの時間から山に登るのは初めてである。が、今日は地図タイム50分の行程なので問題は無いのだ。登っている途中で富士見平小屋の水場が現れる。水量も豊富で良い水場であった。

14:27 富士見平小屋

水場から少し行くと、富士見平小屋に到着。今日はここにテントを張り、1日目の行程は終了だ。恐らく今日は登山を始めて一番短い行程だろう。でもたまにはこんなゆっくりした登山もいいもんだ。

富士見平小屋のパノラマ写真を見る

14:43 富士見平小屋テント場

テント場には思った以上にテントが張られており、平らなスペースを探すのに苦労した。小屋のトイレからは遠いが何とかスペースを見つけ、フカフカの枯れ草の上にテントを張る事が出来たので快適な夜を迎えられそうだ。今日は天気が良く、テントの入り口を開けて寝ているとポカポカして気持ちが良い。あー、やっぱり家の中でゴロゴロしているより、外でリフレッシュしているほうが健康的やねーと、家での休息よりも縦走を選んだ自分を誉めてあげた。

2日目の記録

05:05 瑞牆山を目指す

朝4時半にサブザックにカメラと三脚と水を入れて、テントを出て瑞牆山を目指す。しかし地図を確認せずに暗い道を勘に任せて歩いていると道に迷い、何故かまた富士見平小屋に戻って来てしまった。どうやら一度下る所を登ってしまっていたようだ。05:05、再度瑞牆山を目指す。今度は看板を確認したので間違えずに進むことができた。

05:49 山頂直下は少し残雪が残っていた

時期にもよるだろうが、山頂直下には少し雪が残る程度で、アイゼンは不要だった。

05:55 瑞牆山到着

道迷いの遅れを取り戻そうと、一度も休憩を取らずにひたすら登っていると、地図タイムで2時間の所を50分で登っていた。やはり荷物が無いと登山も楽である。瑞牆山からの展望は素晴らしく、富士山に八ヶ岳に南アルプスと素晴らしい展望が続く。そして何よりもつい先日あの真っ白な南アルプスの最高峰に自分が立っていたのかと思うと感動してしまった。

瑞牆山のパノラマ写真を見る1瑞牆山のパノラマ写真を見る2

06:59 富士見平に帰還

山頂でゆっくりしたかったが、今日中に大弛峠まで行かねばならないので、後悔しないように写真を撮りに撮りまくって、富士見平に戻ってきた。

07:50 富士見平小屋から富士を望む

テントを片付けて朝食を食べ、金峰山に向かう。金峰山に向かう前に、昨日霞んで見られなかった、富士見平からの富士山を望んで金峰山に向かった。

07:57 金峰山を目指す

富士見平小屋を少し登ると見覚えのある写真の場所に出る。どうやら先程の道間違いは、小屋裏手を下るべきところを尾根通しに登ってしまい、写真の場所に辿り着き、富士見平小屋に戻ってしまったらしい。あんな所を間違えるのはアホな僕位なので、気を付ける必要はないと思うが、念のため載せておきます。

08:32 大日小屋

樹林帯の道を進むと瓦礫の開けた箇所に出て、右下を望むと大日小屋が現れたので見学に向かう。

08:32 大日小屋の水場

小屋目の前に水場があるのはやっぱり良いねぇ。

10:16 大日岩より南アルプスを望む

岩と緑のコントラストが素晴らしい金峰山への道を進むと、途中で大日岩が現れたので寄り道する。大日岩からの展望も瑞牆山に引き続き素晴らしく、思わず長居してしまった。

大日岩のパノラマ写真を見る

10:33 金峰山に向かう

大日岩から先は残雪が現れるが、アイゼンを付ける程ではなく、慎重に歩けば問題なかった。

10:58 五丈石に登る

すぐ目の前にある金峰山の山頂に行く前に、金峰山を象徴する五丈石に登る。鳳凰山のオベリスクといい、何で山頂にこんな都合の良い具合に奇岩があるのかいつも不思議に思うが、自然が作り上げた造形物はやはり素晴らしい。五丈石は腕力を使って勢いで登ったまでは良かったが、降りるのに少し恐怖を感じたので、高所恐怖症の方は止めておいたほうが良いだろう。

五丈石のパノラマ写真を見る

11:38 金峰山山頂

金峰山山頂では、近くにいたおじさんに、「あんたが登ったから、真似して他も登り始めるよ」と言われ、五丈石を振り返り見ると数人の若者が登っていた。どうやら誰か登らないか待っていたようだ。

金峰山のパノラマ写真を見る

11:48 金峰山より瑞牆山と八ヶ岳を望む

金峰山に到着する頃には大分空気が霞んできていたが、八ヶ岳方面はバッチリで、瑞牆山と残雪の残る八ヶ岳を望む事が出来た。

12:06 金峰山から大弛峠間は残雪が多い

金峰山を東に大弛峠方面に進むと、ここまでの道と違い残雪が多くなったので、スパッツを取り付けて先へ進む。

13:24 朝日岳

朝日岳は、名前から想像するに、朝日を望める程さぞかし展望の良い山だろうと思っていたが、西面が少し開けているのみで展望は悪い。だが西面の開けている箇所からは金峰山と五丈岩方面が見えるし、最悪ではない。

朝日岳のパノラマ写真を見る

14:40 大弛小屋

朝日岳を下り終えると、アスファルトの車道に出て大弛峠に到着。車道から国師岳方面の山側に少し行った所に大弛小屋はあり、テント場代の300円を支払い、テント場に向かう。

大弛小屋テント場

大弛小屋のテント場だが、この残雪豊富な時期は地面がぬかるんでいて良いスペースは余り無い。唯一残っていた日当たりの良いスペースにテントを張りまったりする。明日は地図タイム10時間の長丁場であるため、大好物のパスタを食べて早めに寝て明日に備える事とした。

3日目の記録

05:40 大弛峠を出発

今日の行程は長いので4時に起きて早出しようと思うが、どうしてもグズグズしてしまい、この時間になってしまった。小屋横の水場で水を汲んで国師ヶ岳へ向かう。

06:10 残雪と階段のMIXルートを進む

昨日甲武信岳から到着したグループに道の具合を聞くと、「登りの場合はアイゼン付けて登ったほうが歩きやすいよ」と言われたので、小屋前からアイゼンを付けて歩き出す。しかし、木で出来た階段を思い切り傷付けてしまうので、何だか申し訳ない気がした。

06:19 前国師岳

前国師岳に到着。微妙な展望なので写真を一枚だけ撮って先に進む。

06:31 北奥千丈岳

国師ヶ岳に向かう途中で、北奥千丈岳に向かう分岐が現れたので、ザックをデポしてカメラと三脚のみを持って、北奥千丈岳に向かう。今日は晴れなのだが春の霞みにやられて視界は悪く、良い展望を望む事は出来なかった。

北奥千丈岳のパノラマ写真を見る

06:43 国師ヶ岳

デポしたザックを回収し、少し進むと国師ヶ岳である。一つ前の前国師岳には何故「ヶ」が付かないのか謎であり、そもそも槍ヶ岳・八ヶ岳などに含まれる「ヶ」には何の意味があるのかよく分からず一人で考える。「ヶ」が無ければ槍岳・八岳となるが、別にそれも悪くないような気がする。逆に白馬岳・五竜岳に「ヶ」を付けると白馬ヶ岳・五竜ヶ岳と何だか変な気もする。単なる語呂合わせだけなのだろうか?未だに謎である。

国師ヶ岳のパノラマ写真を見る

08:56 東梓

国師ヶ岳から東梓手前までは残雪がかなり多く、足を取られながら進む。途中で5.6歳の子供を連れたお父さんがいたが、時期にもよるが、正直僕には子供を連れてきて一緒に歩いて楽しめる縦走路では無いように感じた。そんな事は親の勝手だろうが、僕が子供だったら恐らく「疲れたー」と悲鳴を上げるだろう。

09:53 両門ノ頭より甲武信岳方面を望む

両門ノ頭では思わぬ人に出会う。北岳で迎えた3日目の朝に僕のテントを通り過ぎて北岳に向かった単独のおじさんだ。どちらかというと僕は登り応えのあるルートを選ぶ傾向にあるが、やはり単独行者は考える事が同じなのだろうか。それはさておき、2人で北岳登頂に至る苦労や素晴らしい展望について話し、とても楽しい時間を過ごせた。

両門ノ頭のパノラマ写真を見る

10:41 残雪が歩きにくい

両門ノ頭からは富士見・水師・甲武信岳の間に3度の登り返しが続き、残雪豊富で足を取られ、非常に体力が消耗する苦しいルートだ。

11:16 水師

木々に覆われて展望の無い水師に到着するも、疲れていて「何だよ水師って、名前の意味わかんねーよ」と一人ムカついてしまう。

11:30 毛木平と甲武信岳の分岐

水師を下ると分岐に到着。ひたすら繰り返される登り返しも、あと1回で終わりなので頑張って登る。

12:12 甲武信岳

残雪たっぷりの斜面を登りきると、樹林帯から瓦礫の道に変化し、登りきると甲武信岳山頂に到達。霞が酷くて展望は余りよろしくないが、それでも朝から6時間かけて歩いて来ているので到達した時の喜びは相当のものだ。

甲武州信岳のパノラマ写真を見る

12:32 甲武信小屋

山頂でゆっくりしたかったが、西沢渓谷入口の15時台のバスを逃すと17時までバスが来ないため、パノラマ写真を一枚撮って早々に甲武信小屋まで降りてきた。小屋で飲み物を買いたいが従業員がいないので、お金を置いて商品持って下山する。

12:54 木賊山

下山と言っても木賊山を一登りして後の下山である。重い足を上げて木賊山に到着するも展望の無い山頂であり、感動は薄い。そういや、木賊の読み方が分からなかったので、この縦走路で出会う登山者に確認するも、この山の名前を的確に答えてくれる方は一人もいなかった。後で調べて「とくさ」と読む事がわかったが、ある人は「きこりやま」・「きぞくやま」惜しい人は「きくさやま」と読んでいた。ちなみに木賊とは山中の湿地に自生するトクサ目の常緑性シダ植物の事だそうだ。

13:06 西沢渓谷は遠し

展望が開けた場所から下界を望むと西沢渓谷が遥か遠くに見えた。まだまだ大分下らねばならないようだ。

14:05 唐松林が綺麗

う~ん、どこかで見た光景だなぁと思っていたら、僕の愛読HP「あの空の下で会おう」の金峰山・甲武信岳の登山記録で紹介されていた写真で見ていたのだ。紅葉の時期はさぞかし綺麗だろうなぁ。

14:42 徳ちゃん新道登山口

さすが登り5時間の登山道で、傾斜も急である。当初はこちらから登ってみずがき山荘に下山というプランも考えていたので、こちらを選択しなくてよかった。この登山道から今回の縦走をスタートすると1日目で体力を使い果たしていただろう。

14:47 戸渡尾根コース登山口

徳ちゃん新道登山口から5分程行くと、戸渡尾根コースの登山口が現れる。

15:10 西沢渓谷入口

戸渡尾根コース登山口を少し行くと、トイレを含む建物があり、更に橋を渡って進むと、西沢渓谷入口に到着。この付近まで来ると登山者以外にも新緑・滝見学の観光客の姿が見受けられ、GWを満喫といった感じだ。何とか15時台のバスに間に合ったので、名物のよもぎ餅を買って、バスで塩山駅に向かい帰路に着いた。