日程

2005年3月27日

行程

白毛門登山口(休業中のレストラン横)-松ノ木沢ノ頭-白毛門-松ノ木沢ノ頭-白毛門登山口

記録

08:43 白毛門登山口(休業中のレストラン横)

先週末、風雪の為に登頂を断念した白毛門にリベンジするお誘いを受けたので、躊躇無く参加の意思表明をする。当日しんごさんが所属する某山岳会のうめさんと水上水紀行館で合流し、水上山の家Pに車を停め、土合橋手前の休業中のレストラン脇を通り白毛門へ向かう。

09:45 急斜面を直登して進む

しんごさん曰く夏はジグザグの道とのことだ。しかし夏道は全部雪の下なので、トレースに従って樹林帯の中の斜面を直登して進む。左を望むと谷川岳がチラホラ顔を出してくれるので気が紛れるが、展望が全く望めなければイライラしてしまうであろう登りである。

10:27 雪庇が凄い

急登を登りきると、今度は雪庇が凄い。豪雪と風が作るこの自然の造形物はまるで札幌雪祭りのようだ。雪庇の上に札幌雪祭りと書こうと「札」の字を書くが、字が汚くて読めないので途中で止める。まさこさまには「幌は複雑だから書けないんでしょ」と突っ込まれるが、僕は北海道出身であり、札幌には学生時代に住んでいた事もあるので、決してそのような事はない。と言い訳をしたのだが、信じて貰えなかったのであった・・・。

11:00 松ノ木沢ノ頭

松ノ木沢ノ頭に到着すると、ゴゴゴ・・・と谷川岳方面から音がする。見ると滝沢にて雪崩である。写真は雪崩が起こる前であるが、斜面に亀裂(クラック)がいくつも入っており、太陽の日差しで雪が緩んで起こって起きたものと思われる。今までの僕ならばこのような光景を見ると、びびって先に進めないものだが、「最新雪崩学入門」を読んで勉強しているので、100%とはいかないが、どの斜面が安全・危険か位は予測できる。という事で慎重に先に進めば問題無いだろうという気持ちで先に進む。

松ノ木沢ノ頭のパノラマ写真を見る

11:18 松ノ木沢ノ頭より白毛門を望む

白毛門の東斜面もいつでも崩れそうな気配である。と、思っていたら、後で本当に雪崩が起きたのでびっくりだ。松の木沢ノ頭では地元の爺さんがこれから進むべき道と、危険・注意箇所を沢山教えてくれたので、有難かった。どんな経験を積んだ登山者よりも「地元の登山者の意見に勝るもの無し」である。

12:03 急登を登りきる

高度間のある急登を登りきると、地図記載の「谷川岳当面の岩場の絶好の撮影ポイント」に到着。山頂からだと谷川岳の下部が見えなくなるので、全てを望みたければここからが一番らしいのだ。早速たまらずパノラマ写真を撮影する。僕の人生で最も集中している時間は勉強でも仕事でもなく、写真を撮影している時であろう。写真を撮っている時は我を忘れ、私生活・仕事で起こった全ての事が頭から消え去るのだ。とは言え、それが良い写真に繋がるかと言われるとそうでもないのが悲しいところだ。

白毛門山頂手前のパノラマ写真を見る

12:35 白毛門 山頂

途中、右側の斜面で雪崩が発生するも登山道には影響が無く、無事に白毛門の山頂に到着。先程から谷川岳の展望を見て「たまらん」を連発していたのだが、この言葉に代わる言葉が無い位、展望が素晴らしくて本当にたまらない。この展望を見ながら食事をするのは最高なのだが、いつもながら山では余り食欲が湧かないのが残念だ。山頂部はどこまでが尾根上でどこまでが雪庇なのか不明なので、トレースがある箇所以外は立ち入らず、たまらずパノラマ写真や見事なシュカブラ(雪紋)の撮影を堪能した。

白毛門のパノラマ写真を見る1白毛門のパノラマ写真で見る2

13:23 雪庇が凄い

山頂から下方を望むとこれまた雪庇が凄い。だが樹林寄りに歩けば雪庇を踏み抜くことはありえないので、そんなに心配する程ではない。怖いのは吹雪などで視界が無い場合である。もしも視界が無い状態で雪庇を踏み抜くと、雪庇と一緒に谷底に転落である。結局の所、天気の悪い時に山に行かない事が一番の安全策では無いだろうか。雪庇に近付かないように、樹林側を歩いて下山する。

13:51 谷川岳の展望も見納め

谷川岳の展望も見納めとばかりに休憩して写真を撮りまくる。谷川岳は何回撮っても飽きがこないので、メモリー一杯までフルに撮りまくった。

13:53 一ノ倉岳と滝沢スラブ

一ノ倉岳と滝沢スラブを望む。圧巻である。僕がこの滝沢スラブを知ったのは夢枕獏氏の「神々の山嶺」を読んでの事であるが、本に登場する羽生丈二が実在の人間(故森田勝氏)をモデルにしていたと知ってびっくりした事を今でも忘れない。ちなみに森田氏は冬季にヨーロッパアルプスの三大北壁のグランドジョラス北壁で休憩中にフックが外れ、50m落下。4時間後に意識を取り戻すが、既に夕方であり、しかも左足骨折・左腕も動かず中吊りのまま世を明かす。翌日右手・右足・歯だけで25m上のテラスまで決死の登攀をし、翌日に救助ヘリに助けられたという伝説を残した方である。僕もこのペースで山に登ると数年で一通りの山を登ってしまう計算になるので、その後はクライミングに走ってしまうのだろうか?人間は本当に欲望と追求心が耐えない生き物である。追求心が勝って命を落とさないよう気を付けたいものだ。

14:04 下界が見えてきた

雪が緩みまくって、何十回コケたか数え切れない程コケまくった。その際スパッツにアイゼンを引っ掛けてしまい、スパッツが意味を成さない程の形になってしまったが、怪我をせず、そして雨具の下を破かなかっただけでもスパッツに感謝である。所詮僕のアイゼンワークなんてこんなもんだと自分を戒め、反省しながら先に進む。

15:17 橋を渡る

橋を渡って一歩きすると、白毛門登山口に到着だ。本日も無事に怪我無く戻って来られたので、ほっとした。

帰りは地元の方々しか行かないようなナイスな温泉「ふれあいの湯」をまさこさまが見つけ、快適な湯船を堪能する。しかも閉館間近という事で売れ残りのオニギリを3パック(6個)も頂き、至れり尽くせりだ。帰りの関越はまたもや渋滞が発生していたので赤城SAで19時まで仮眠し、東京に向かった。