日程・行程

7月24日(土)
国分寺駅-信濃大町駅-扇沢-爺ヶ岳登山口-種池山荘-冷池山荘-鹿島槍ヶ岳-キレット小屋(小屋泊)

7月25日(日)
キレット小屋-五竜岳-五竜山荘-地蔵ノ頭-神城駅-松本駅-国分寺駅

1日目の記録

6:11 扇沢

夜行列車のムーンライト信州で信濃大町に早朝に到着し、扇沢行きのバスに乗り込む。到着した扇沢は黒部ダム・立山方面行きのトロリーバスの出発駅となっており、また、爺ヶ岳・鹿島槍ヶ岳への起点でもあるためかなり賑わっていた。
扇沢

6:19 爺ヶ岳登山口

扇沢から歩いて10分程で爺ヶ岳登山口に到着。前回の北岳での山行ではストックを盗まれたので、今回はストックを新調して持って来ている。しかも欧米登山の象徴とも思えるWストックだ。TV等でWストックで歩く姿を見て憧れの思いで購入したのだが、実際に使うと馴れていないせいかリズムがつかめず、結局1 本のみで使用する事になってしまった。

7:05 登山道より扇沢を望む

登山道の中腹から下を望むとスタート地点の扇沢が遥か彼方に見えた。このようなシーンを見ると「もうこんなに登ってきたのかぁ」と嬉しくなるが、まだまだ種池山荘への道は続く。

9:02 種池山荘

綺麗なお花畑を横目に登山道を登り、後立山連峰の稜線上にある種池山荘に到着。やはり展望の少ない樹林帯の登山道よりも、展望を望みながら歩く稜線歩きが僕は好きだ。山荘で買ったコーラを片手に、地図を広げて向かいの立山連峰の展望を楽しむ。

9:06 種池山荘より針ノ木岳方面を振返り見る

種池山荘から御花畑と針ノ木岳方面の写真を撮影。このような壮大な風景があり、また、気軽に登れてしまうので、皆北アルプスに足が向くのだろう。う~ん、来て良かった。

09:59 雲が湧く

稜線を鹿島槍方面に進むと、この先の冷池山荘が沸いてきた雲で飲み込まれそうな勢いだ。だが何も知らない僕は、もしかしたら急げば鹿島槍の山頂から展望を見られるんじゃないかと思い、登っておけば良いのに爺ヶ岳へは登らずにトラバース道を通って鹿島槍ヶ岳への道を急ぐ。

10:27 冷乗越

冷乗越に到着するや否や、ザックに傘を固定し、更に手拭いをほっかむりして日焼け対策をしている怪しい外人爺ちゃんを目撃した。さすが北アルプスで、キャラが濃くてナイスな爺ちゃんである。北アルプスはこのような個性の強い方々が沢山いるのだろうか。これからどんな人達とすれ違うのかを楽しみにしながら先に進む。

冷乗越のパノラマ写真を見る

冷池山荘

冷池山荘に到着する頃には稜線上は完全に雲の中に入ってしまった。こうなるともう展望は全く望めない。もうこうなったらゆっくりとキレット小屋への道を進もう。冷池山荘で少し涼んでから鹿島槍ヶ岳に向かう。

クルマユリ

鹿島槍に向かう登山道にはクルマユリが咲いていた。他の植物と違ってクルマユリの橙色は一際目立っており、ガスに浮かぶクルマユリは幻想的でとても綺麗だ。

13:11 鹿島槍ヶ岳山頂

瓦礫の登山道をジグザグに進んで登り切ると鹿島槍ヶ岳の山頂に到着。展望が見えたら最高だろうが、初めての北アルプスの一角に到達した達成感が強く、満足度は高い。山頂は思ったよりも人が沢山おり、皆ガスが晴れるのを待っているようだ。僕もかなりの時間を待っていたが、天候は一向に回復を示さず、諦めてキレット小屋に向かう事にした。

14:48 八峰キレットを下る

急な登下降に鎖・ハシゴが連続する八峰キレットを下る。鹿島槍ヶ岳までは何人もの登山者にすれ違ったが、この八峰キレットでは誰一人としてすれ違わない。恐らく地図に危険マークで記載されている事によるものだと思われるが、余りにも人が居ないのでちょっと不安になる。実際に歩いて見ると、このルートは気を引き締めて慎重に歩けば問題無いように思えた。しかし雨が降ると話は別である。小屋に到着する直前で雨が降り始め、滑る岩肌で足を滑らせてしまい、鎖にしがみ付いて事なきを得た箇所があった。鎖が無ければ滑落していただろうから、その後はびびって超スローペースでキレット小屋に向かった。

15:01 キレット小屋

やっとキレット小屋が見えてきて、あと一下りという箇所から小屋を撮影していると、小屋前で休憩している登山者が大きな声で「お疲れ様~!」と手を振ってくれた。単独行の僕はこの山には知り合いはいないので、僕を受け入れてくれて何だか嬉しくなり、僕も大きな声で「お疲れ様で~す!」と返す。初めて有人の山小屋に泊まったのだが、このキレット小屋に宿泊する登山者は今まで出会ったグループ登山者達とは一味違う。皆単独か2人組であり、山行内容を聞くと、皆後立山連峰の長期縦走を計画しており、上村直己さん似の40kgもの荷物を背負う人、小泉首相にそっくりな長期縦走者、元マタギのおじさんなど、個性豊かな方達ばかりで何だか嬉しくなる。登山を始めて間もない僕にはこのような経験豊富な方々から得る情報は大変貴重なもので、僕が登山を始めて間もない事と初めて山小屋に泊まる事を告げると、就寝時間まで沢山の山情報と経験談を話してくれてとても楽しく為になった。

2日目の記録

4:50 キレット小屋出発

キレット小屋の朝は早い。3:30 になると皆起きだして荷物の整理を始めるので、その物音で目覚めてしまった。皆早寝早起きが徹底しているのか、僕が出発した4:50には殆どの客が出発した後であった。受付で頼んでおいた朝食の弁当を受け取り、小屋前で昨夜お世話になった方々と今後の旅の無事を祈ってお別れしてから出発する。

6:27 遥か彼方に五竜岳を望む

キレット小屋を出発すると遥か彼方に五竜岳が見えた。八峰キレットよりも危険箇所は少ないが、足元さえ気を付けて歩けば何ら問題は無い登山道だ。

7:33 G4?G5?

地図にはG4だのG5だの、世界第二の高峰のK2のようなかっこいい名前のポイントが記載されているが、どれがどれだかさっぱり分からない。休憩するのにちょうど良いスペースがあったので、ここで朝食とする。キレット小屋で受け取った弁当の中身がずっと気になりながら歩いていたのだが、蓋を開けるとうな丼であり、こんな山奥でウナギを食べられるとは思っていなかったので、びっくりだ。でも身とタレご飯は美味しいが皮はゴムのように硬くて残してしまった。

9:29 五竜岳山頂

残念ながら五竜岳の山頂もガスガスだ。悔しいが北アルプスの一角からの展望は次回にお預けのようだ。山頂にはテンガロンハットを被った小学校の先生がおり、「生徒を山に連れて行きたいのだが、校長から中々許可が下りない」と嘆いていた。僕が小学生の頃に先生に山に連れて行ってもらった記憶があるが、実はその裏では先生の懸命な努力があった事が分かり、少し考えさせられた一面だった。

11:19 遠見尾根を下る

山頂を下り、五竜山荘でうどんを頼んで大休止。食事を食べ終え、ガスガスの白岳のピークに立ち、遠見尾根を下る。この遠見尾根からの五竜岳と鹿島槍ヶ岳の写真を撮るのを楽しみにしていたのだが、これも次回に持ち越しだ。

13:11 地蔵ノ頭

遠見尾根を下りきると地蔵ノ頭に到着。遠見尾根の途中で冬季に遭難した方々の追悼碑があったが、この地蔵ノ頭にもあり、冬場にこの尾根で亡くなった方は相当数に及ぶのであろう。

地蔵ノ頭のパノラマ写真を見る

13:27 アルプスだいら駅

沢山の高山植物が群生する五竜アルプス山野草園を通り過ぎるとアルプスだいら駅に到着。ここは麓からロープウェーで気軽に来られるし、地上では見られない沢山の高山植物が咲き誇っているため、花好きにはたまらない場所だろう。その点僕は正直疲れて花よりも休息が欲しく、駅前の休憩所でぐったりだ。だが、大好物のソフトクリーム食べると元気が出てきて復活だ。観光客の視線など無視して駅前の水道で足を洗い、登山靴からサンダルに履き替えてテレキャビンで下界へ降りる。

神城駅

アルプスだいら駅でテレキャビンに乗ると、たったの8分でとおみ駅に到着。とおみ駅から20分程車道を歩くと神城駅に到着し、のほほんとした神城駅内では子供に餌を与える親ツバメの姿を撮影する事が出来た。

結局、今回の山行では山頂からの展望は望むことが出来なかったが、北アルプスの二峰もの山頂に立てたので満足だ。とはいえ山頂からの展望を望まずして山に登ったとは言えないので、次回は逆ルートか、もしくは後立山連峰の長期縦走プランで再度訪れる事にしよう。