日程・行程

2003年5月3日 晴れ

落合バス停-秩父御岳山-杉ノ峠-強石バス停

記録

GWである。「今年のGWは山に登るのだ!」。という事でリストアップされた山は、「奥多摩・奥秩父を登る」という本で紹介されていた奥秩父にひっそりと鎮座する秩父御岳山である。単に比較的自宅からアクセスしやすい事を理由に選んだ山ではあるが、今回はただ山に登るだけではない。数日前にアウトドアショップで買った登山靴を試すのだ。前回の登山ではプーマのスニーカーという山をなめた格好で登り、足元に不安を覚えたので登山靴を買ったのだ。登山靴はバスケットシューズに似たハイカットな靴で、捻挫しにくい構造だ。それに山での沢歩きの際に水が内部に侵入しないように靴の内部にゴアテックスを搭載しており、防水効果が高いのも特徴である。

三峰口駅からバスに乗り、落合バス停に向かう。三峰口から一緒に乗った登山者達は僕らを残して途中のバス停で降りてしまった。近くに秩父御岳山よりも有名な山でもあるのだろうか。まぁこの辺は山だらけなのでどこかの山に行くのだろう。(後々調べたところ皆東京都最高峰の雲取山に向かっていた事がわかった。)落合バス停で下車し、アウトドアショップの店員に習ったばかりの紐が解けにくい結び方でしっかり紐を結んで出発する。


新緑が美しい

バス停付近の普寛神社では何かの行事らしく人が沢山集まっていた。神社で無事登山を終えられるようにお祈りし、登山道に向かう。登山道は沢沿いの道で新緑が美しい。上を見ると新緑の木々から木漏れ日が差し込んでおり、気持ちの良い光景で心が和む。それに空気も美味い。普段都会の排気ガスで汚れた空気ばかり吸っている自分には新鮮で美味しい空気だ。登山道は沢を渡る箇所が多く、浸水が心配だが、今日履いている登山靴は防水効果が高いゴアテックス搭載であるため、いくら水に濡れようが平気だ。試しに沢の水の中に思い切り靴を浸してみたが、全く水が浸入してくる気配はない。さすが登山専用の靴で買って大満足だ。


杉林のジグザグ道

沢沿いの道を過ぎると工事中の林道に辿り着く。林道にはトンネルがあり、興味本位で途中まで入ってみるが意味が無いので引き返す。工事中の林道から登山道に戻り、再度頂上を目指そうとした時、僕らの後ろでガサガサと物音がする。振り向くとイノシシが斜面を歩いている。「さすが奥秩父、野生の宝庫だ!」とカメラを取り出そうとすると、次の瞬間僕らに気付いたイノシシが慌てて走り出す。よくTVでイノシシが人間を襲うニュースを目にしていたので、こっちに向かって来るのかと思ったら、全くの逆で、かなりの落差のある崖を飛び越え、登山口方面に駆け走って逃げて行ってしまった。というか駆け走るというよりも転げ落ちると言ったほうが正しいだろう。まるで漫画のように余りにも豪快に転げ落ちて行ったのでこちらも呆気に取られ、イノシシが怪我をしていないか少し心配になる。野生のイノシシを目撃した工事中の林道を離れ、静かな杉林のジグザグ道を登り終えると尾根上に到達する。尾根に出たという事は頂上も近いだろう。急なガレ場を用意されていた安全紐を使って登りきると、大きな祠がある秩父御岳山の頂上に到着した。

秩父御嶽山のパノラマ写真を見る


秩父御岳山山頂からのパノラマ展望

やはり前回同様、山頂に到達した喜びは格別なものだ。ただ一つ残念な事は、奥秩父の山々の大展望を望めるせっかくのピークであるのに、木々が邪魔をして十分な展望が得られなかった事だ。木々の間からちらほら山並みが見えていたため、もしも周囲に木がなければ・・・と残念でたまらないのだ。まぁ山も人間に合わせて生きているわけではないので仕方が無い。我々が山に登らせて頂いていると思わなければならない。頂上は狭くて落ち着いてご飯を食べるスペースが無いため、頂上を下って数分の鞍部にシートを敷いて昼食とする。今回は前回とは違い疲労感の少ない登山で何とも心地良い。余りにも心地良いので新緑の中で小鳥のさえずりを聞きながら昼寝までしてしまった。


白川橋からの展望

下山は危険な箇所も少なくお気楽下山となった。そういえば山の中だから当たり前なのかもしれないが、鳥のさえずりが良く聞こえる。杉の峠の休憩ポイントで双眼鏡を使ってバードウォッチングをしてみたが、さえずりは聞こえるがいくら探しても鳥がどこにも見当たらない。やっと見つけたかと思うと、あっという間に飛び去って行ってしまい、どうにも上手くいかない。バードウォッチングもなかなか難しいものだ。杉の峠を下ると車道に出て、強石のバス停に到着。強石のバス停では次のバスまでに1時間近く待たなくてはならないため、結局三峰口駅まで徒歩で歩き、無事に山旅は終了した。

秩父御嶽山はGWでも人で混雑する事の無い落ち着いた山であった(人気が無いとも言う)。イノシシにも出会えたし、新緑や美味しい空気を味わえたので大満足な山旅であった。