- 2006年11月11日 14:09
- 登山記録
10月3連休に登った北ノ俣岳の登山記録を作成しました~。登山記録を作成したのは実に2ヶ月半振りの事です。その間にたまった登山記録は数知れず・・・。残りはゆっくりと正月までにはUPしていきたいと思います。ところで、この3連休は西高東低の冬型の気圧配置により、北アルプスでは沢山の遭難者・死者が出ましたね。何故あの天気に山に登るんだ!何故装備を持って登らないんだ!といろいろと思うところはあるかもしれませんが、それはひとまず置き、亡くなられた方々のご冥福をお祈り致します。それでは登山記録をどうぞ~。
【登山日】
2006年10月7日(土)~9日(月)
【登山ルート】
<1日目-10/7>
電鉄富山駅~有峰口駅~折立~太郎平小屋(小屋泊)
<2日目-10/8>
太郎平小屋で停滞(小屋泊)
<3日目-10/9>
太郎平小屋~北ノ俣岳~赤木岳~北ノ俣岳~太郎平小屋~折立~富山駅
<1日目>
電鉄富山駅~有峰口駅~折立~太郎平小屋(小屋泊)
【06:52】
夜行高速バスで富山駅前に朝の5時半頃に到着。6時発の電車で有峰口に移動して、バスに乗って折立に向かう。折立に向かう途中で降りた有峰口駅は老朽化が激しくて歴史を感じさせる駅だ
った。
ちなみに、ここで携帯の岳人天気予報で黒部五郎岳山頂の天気予報を見ると、1日目は雨、2日目は雪、3日目は晴れという天気情報を入手。正直なところ、事前に天気が悪い事は
天気図を見て予想できていたのだが、富山行きの夜行バスのチケットをキャンセルするのが勿体なくてここまでやって来た。ま、とりあえず「3日目はさすがに晴れるだろう」という事で、
最悪1日目2日目は太郎平小屋に停滞する事にして、ラスト1日で薬師岳か黒部五郎岳をピストンすればよいだろうと、予定通り登山は決行だ。

【07:41】
バスの運転手さんが、有峰湖の展望台前でバスを止めて撮影タイムを設けてくれた。
運転手さんは降りて撮影してきてもよいと言ってくれたが、皆このどんよりした天気にテンションが上がらないのか、誰一人バスを降りない。折角来たのだからもっと楽しめばいいのに。仕方が無いので窓を開けて有峰湖を撮影。

【08:06】
折立の登山口に到着。バスを降りたらすぐに登山口だ。雨が降りそうな感じだけど、今の所はまだ大丈夫そうなので、レインウェアは着ずに、まずは太郎平に向かう。

【11:14】
んで、太郎平小屋に到着。って省略し過ぎですんません。というのも途中で雨が降ったり止んだり、レインウェアを着たり脱いだりしてイライラして、「ん~もうカメラもザックに閉まっちゃえ~」って事で、カメラはザックの中に眠っていたのです。こういう時は防水が利いた小さなデジカメがあるといいんだけど
、買っちゃうとデジタル一眼レフを使わなくなりそうなので結局買っていません。ちなみに登山道からはな~んにも見えず。太郎平小屋手前の登山道は水がジャブジャブ流れていて、まるで川のようでした。今日は薬師岳を往復する予定だったのだが、この天気で登っても展望は見えないし、風も強くて吹っ飛ばされそうなので、テント泊も止めて太郎平小屋に素泊まりで泊まる事にした。
小屋内は続々とやって来る雨に濡れた登山者で30人程の宿泊となり、乾燥室はフル活用。夜に衛星TVの天気予報を見ると、明日の午後から天候が回復し、雨から曇りに変わる予報との事だが
、ここは山の上なので地上の天気予報は当てにならず、最悪は「薬師岳か黒部五郎岳のピストンでいいや~」と既に諦めモードで不貞寝に入る。

<2日目>
太郎平小屋で停滞(小屋泊)
朝起きて窓を開けると、そこは雪山でした・・・。まだ10月1週ですが・・・。昨日の天気予報では、午後から天気が回復するっぽい事を言っていたので、せめて午後には外に出て散歩出来たら嬉しいのだが、結局願いも適わず、1日中暴風雪が吹き荒れて小屋内で停滞。小屋内では昼から宴会をしたり、本を読んだり、寝たり食べたりして皆思い思いに1日を過ごしてましたね。僕は静岡の岩代さんという単独行の方と仲良くなって、山話をしたり本を読んだりして1日を過ごしてました。こんなにゆっくりした1日は本当に久々だったなぁ。
<3日目>
太郎平小屋~北ノ俣岳~赤木岳~北ノ俣岳~太郎平小屋~折立~富山駅
僕の休みは3日しかないので、新穂高温泉まで縦走する事は出来ず、黒部五郎岳をピストンして折立に下山するプランとした。小屋で仲良くなった静岡の岩代さんは休みがあと3日あるので、黒部五郎岳を越えて新穂高温泉に下山するもよし、槍ヶ岳に登るもよしというプランだ。 羨ましい・・・。とりあえずこの雪なのでどこまで行けるか分からないが、どちらに転んでもよいように朝早くから行動を開始した。
【04:39】
4時に起きて窓から外を見ると、雨も雪も風も止んでいて、月明かりで登山道がくっきり映し出されていた。朝食と支度を終え、4時半に外に出ようとすると、太郎平小屋の女性の管理人?の方が起きて見送りに出てくれて、「注意して気を付けて登ってね」と優しい言葉をかけてくれた。僕はピストンで戻ってくる旨を、岩代さんは黒部五郎岳を越えられたら三俣山荘まで行き、無線で到着の旨を知らせる旨を伝えて出発だ。小屋の玄関から外に出ると、目の前に月明かりに照らされた薬師岳がどーんと聳えていて、二人して大感動。見えてはいるが写真にするにはシャッタースピードが遅すぎて撮影できないので、この光景を目に焼き付けて北ノ俣岳に向かう。

【05:20】
フラッシュを炊いて撮影すると真っ暗のようだが、
満月の月明かりでヘッドライトが無くても歩ける位だ。登山道上にはウサギか何かの動物の足跡があり、まるで我々を案内してくれているかのようだった。

【05:32】
明るくなってきて、ついに目の前に薬師岳の展望が広がる。ハイマツにはびっしりと氷の塊が付着していて物凄い景観だ。昨日までは秋山、今日からは冬山。たったの1日でこれだけ
景色が変わるのだから凄い。山をなめちゃいけないねぇ。

【05:53】
二人ともアイゼンを持ってきていないので、転ばないように慎重に歩いて北ノ俣岳に向かう。ラッセルするまでは積もっていないが、もう完璧に冬山歩きだった。

【05:58】
岩代さんが立ち止まって「これって、もしかして熊の足跡だよね・・・」と言ってきた。そしておいらは「はい、そうです。五本指ですから・・・」と返答。しかもついさっき歩いたばかりのホカホカの足跡なので辺りを見回して警戒するが、大丈夫そうだ。多分薬師沢とか黒部源流のほうに住んでいる熊が、この稜線を超えて折立方面に下って行ったのだろう。熊も冬眠するために沢山食べないといけないのにこの雪は災難だったろうなぁ。それにしても、大朝日岳で熊に吼えられたり、今年は何だか熊の当たり年のようだ。

【06:01】
水晶岳方面から朝日が上がる。
【06:03】
辺り一面モルゲンロートに包まれる。雪面が真っ赤になり本当に綺麗だったなぁ。

【06:14】
神岡新道との分岐点かな?

【06:15】
氷の塊がにょきにょきと生えた雪面越しに黒部五郎岳を望む。岩代さんが「もののけ姫のこだま(カタカタカタ・・・って言うやつ)みたい・・・。」と言っていたが、本当にこだまが沢山いるように見えます。ここで
黒部五郎岳直下の斜面を見ると、雪がびっしり。しかも西側の斜面なので太陽が完全に上がらないと雪もゆるくならないし、逆に雪がとけて岩場が滑るかもしれないので、二人で「山頂直下の急斜面はアイゼンとピッケルがないと登れないなぁ」と、黒部五郎岳登頂は諦めモードだ。

【06:21】
北ノ俣岳の山頂に到着。ケルンも標識も登山道も全てが凍てつく氷で固まっていました。
さすがに遮るもののない山頂は風が強く、黙っていると凍えそうなので、パノラマ写真を撮影して先に進む。
【06:22】
北ノ俣岳山頂からは雲海越しに白山も見えた。来年こそは白山に登るぞー。

【06:33】
昨日の暴風雪が作り上げたシュカブラ。昨日は相当風が強かったもんなぁ。

【06:33】
雪面はガチガチに固くて、油断すると滑り落ちてしまいそうでした。
実際に何度かコケて奈落の底に落ちるかと思いましたが、ストックをピッケル代わりに何とか静止。帰りの事も考えて、かかとでガシガシ踏み跡をつけながら下る。

【06:35】
恐らく登山道はジグザグになっているのだろうが、全部雪に埋もれているので、真っ直ぐ下って相当時間短縮できました。黒部五郎岳ももうすぐ目の前だ。
あぁ、黒部五郎岳・・・。いつになったら登れるのやら。

【06:55】
赤木岳手前でテントを発見。テントの外張りも一部取れかけて風でバタバタ揺れていた。岩代さんと「もしかしたら死んでないよね・・・?」と話し、とりあえず急いでテントに向かう。「おはようございまーす!」と声をかけたら、中から元気な中年夫婦が顔を出したので
一安心だ。どうやら昨日のあの暴風雪の中を黒部五郎小屋からやってきて、ここで先が見えなくなりテント泊したそうだ。アイゼンも持っていないので、黒部五郎岳直下の急斜面はハイマツをつかんで落ちないようにして下ってきたとの事だ。ん~、何てヘビーな夫婦。でも生きていてよかったよかった。

【07:05】
赤木岳直下の登山道は凍っていて歩けないので、直登して山頂を目指す。ここを超えればすぐに山頂だ。

【07:19】
赤木岳に到着。
岩代さんのチョコバーはガチガチに凍っていて食べるのに苦戦していた。この時期はチョコバーよりもカロリーメイトのほうが良いかもね~。
北アルプスはもう冬。朝起きるとポリタンの水が凍っていて、テルモスのお湯でポリタンの氷を溶かして水を作る時期がやって来たのだ。寒くて辛いけど、冬山のピーンと張り詰めたあの空気、あの景色が好きなので、楽しみだ。

【07:05】
岩代さんには悪いが、太陽がもう少し上がるまで待ってもらって、パノラマ写真を撮影。太陽が低い位置にあるとパノラマ写真に思い切り太陽の光が入って、白飛びしてしまうのだ。写真は黒部五郎岳直下の急登。アイゼンとピッケルがあれば屁でもないんだけどなぁ。登れても僕の場合下って戻ってこなければならず、その際に確実に滑って滑落してしまうので、悔しいが
僕も岩代さんもこの赤木岳で止めにした。
【09:07】
雄大な薬師岳を見ながら楽しく太郎平まで戻る。

【09:09】
北ノ俣岳からは
槍ヶ岳と穂高岳方面もバッチリ見えた。小屋の無線で穂高岳方面と、白馬岳方面で遭難事故が発生しているのは知っていたが、後で家に帰って両方で死者が出ていてびっくりしました。
パノラマ写真を見る1 パノラマ写真を見る2 パノラマ写真を見る2

【09:33】
雷鳥を発見。夏毛から冬毛に生え変わっている途中だ。もう人間なんて無視して辺り一面を走り回ってました。

【09:38】
オス1羽にメス5羽というハーレム状態で羨ましい。ちなみに写真には写っていないが、この付近にはあと3~4羽はウロチョロしてました。
雷鳥って群れで行動するんだっけ?親子で3~4羽で行動するシーンは見た事があるが、こんなに沢山の雷鳥が集まっているシーンは見た事がないので、ちょとびっくりした。

【10:02】
行きは暗くて分からなかったが、これまた熊の足跡を発見。

【10:03】
僕の身長が169cmなので、月ノ輪熊にしては相当大きいサイズだという事が分かる。ん~出会わなくてよかったよかった。

【10:49】
太郎平山荘が見えてきて、3連休の山旅も終盤に向かう。大して歩いてないけどね・・・。

【11:10】
11時前に太郎平小屋に到着。余り早く降りてきてもバスの時間までだいぶ時間があるので、ゆっくり降りてきたのだが、岩代さんがタクシーで相乗りしてくれる人を見つけてきてくれ
て大助かり。既に13時に折立で待ち合わせをしているらしく、女性の管理人?に無事下山の旨を伝え、小屋内で大急ぎで下山の準備をして、外で数枚記念撮影して下山する。

【11:11】
太郎平小屋前から水晶岳を望む。ん~、もう一度あの山頂に立って絶景を眺めてみたい。

【11:13】
2日間お世話になった小屋の方々にお礼を言って、折立に下山する。
それにしても、この二日間は小屋の方や沢山の登山者と話をして、北アルプスの山々の情報を仕入れる事ができたなぁ。余り小屋泊りはしたくないのだが、小屋泊まりで得られる情報量は凄いものだと少し小屋泊まりを見直しました。

【11:44】
下山途中で剱岳を望むと、あちらもやはり真っ白に冠雪だ。ん~やはり剱岳はかっこいい。

【11:57】
太郎平小屋から少し下ると雪が全然無くてびっくり。有峰湖を見ながら折立に下る。

【13:11】
折立に到着。13時にタクシーを待たせているので、既にタイムオーバー。ジュースを買ったり、靴やストックを洗ったりを素早く済ませ、タクシーに乗り込む。

【15:04】
富山駅に着いてチケットを買い、タクシーの運転手さんに教えてもらった富山駅2階にある白えび天丼屋で遅い昼食を食べる。白えびの時期は夏だそうだが、
時期は外れていても冷凍でもそれでも相当に美味い!今まで各地の名産品を食べてきたが、この白えびは相当美味かったです。こんな美味いものをいつでも食べられる富山県の方々が羨ましい
です。
越後湯沢までの急行列車の指定席が取れず自由席で帰る事となったので、岩代さんと別れて早めにホームに移動。列車がやって来るも乗車率200%という激混みで、指定席車両の一番後ろの席のテーブルに腰掛けて半立ちの状態で越後湯沢まで向かい、越後湯沢からは新幹線の指定席で帰宅した。2日間は展望も何も見えない最悪の登山でしたが、最後の1日でスーパー快晴の冬山景色を堪能出来たので、個人的には大満足の山行だったな~。また来年同じルートで黒部五郎岳に登ろうっと。

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